本の感想「「超」入門 失敗の本質」

第二次世界大戦で敗れた日本軍の組織上の問題を分析し、現代社会の企業が抱える組織上の問題と比較した「失敗の本質」のエッセンスを抽出して噛み砕いてくれた入門本。

自分の会社の中の働かない中間管理職や、現場が見えておらず自己保身にはしる役員がはびこる現状をみていて、「日本の戦時中ってこんな感じで客観的な目線をもてずに暴走し続けてたのかなぁ・・・」とぼんやり考えていたので、分析資料を読んで理解を深めようと手に取ってみた。

読んだ感想は、「日本軍」と「アメリカ軍」を相対的に分析しているはずなのに、現代の「日系企業」と「アメリカ系企業」の比較にそのまま適用できるので、やはり古くからある日系企業は日本軍と変わりないんだなーと感じた。

備忘録として特に印象に残った点を記しておく。

目標達成につながらない「勝利」の存在

• 米軍：「目標達成につながる勝利」が多かった（主要なポイントに絞って戦力を重点的に割いた）

• 日本軍：「目標達成につながる勝利」が少なかった（戦争勝利に影響の薄い土地・島を攻めるのに戦力を割く）

ゲームのルールを変えたものが勝つ

• 米軍：戦略をもとにゲームに勝つための戦術を考える

•  日本軍：既存のルールを洗練させることが得意