本の感想「コンサルティング業界ハンドブック」
4月には海外勤務可否が決定し、その結果が否であった場合は即転職活動をするため、準備としてコンサルティング業界の本を読んだ。
感想ではなく要点を箇条書きにして羅列しただけの、読書メモ。
総合系ファームで3-5年経験を積んで、そのあと事業会社のグローバルIT部門orグローバル事業企画部門への転籍が、自分のキャリアプランにはあっているかなぁー。
早く海外勤務可否の連絡が来て欲しい〜…。
<①業界の昔・今・この先:1~3章まで>
歴史
- 1800年台後半、アメリカにおける急激な工業化を背景に、コンサルティング会社が誕生
- アーサー・D・リトルが最初。その後マッキンゼーやボスコンも誕生する
- 1950年台にSWOT分析、1970年台にポートフォーリオマネジメントが導入された
戦略コンサルの源流
ITコンサル
BPR
- 企業活動を一連の作業(workflow, process)として捉え、それを再設計しシステム化
- 結果、サービスの質をあげたり、合理化を狙う活動Business Process Re-engineering
- IT系ファームと戦略系ファームの垣根が消滅した
エンロン事件を機にした業界再編
- ドットコムバブルに加え、エンロン事件が発生
- エンロンを担当していたアーサー・アンダーセンが廃業に追い込まれる
- SOX法により会計事務所のコンサルティング業務が禁止
最近の動向
- 提言だけでなく、実行支援(=オペレーション)も求められるようになった
- オペレーションにおいては、人的リソースが多く必要。結果、ファームの規模拡大
- 業種やテーマに特化した人材も必要のため、組織内での細分化も進む
業界の展望
- 超大手・準大手で2極化が進む
- 超大手の課題:一体性をどう維持するか。コンサルタントの品質・社のカルチャー
- 準大手の課題:どう差別化するか
- ITコンサルは、SIは縮小。上流のプロセス・コンサルティングと下流のSaaS型システムサービスへの2極化が進む
<②コンサルタントとは:4章~>
コンサルタントの付加価値
- 大きく分けて2つ存在する
バリューチェーンを示す4Cモデル
- Commitment, Choice, Change, Charge
付加価値1:Tool
- 「時間を買う」
- 事実ベースの分析・論理的アプローチはクライアント自身でも学習可能だが、コンサルティングファームであれば、効率的に達成可能
- 例:ドキュメンテーション、プレゼンテーション、コーチング、ファシリテーション
- 共通する事業領域、課題の知見ノウハウ
- ただ、これだけではコンサルティング業務の十分条件とは言えない
付加価値2:Style
- 「異質の視点」
- 具体的方法論の前に、仕事を行う上での行動規範を規定している。コンサルティングが業として成立するための必要条件の1つ
ビジネスモデル
組織構造
- 上からパートナー、マネジャー、アソシエイト、アナリスト
- 規範意識の醸成
- 組織的には各社の行動規範として教育され、ブランドに対する誇りにより支えられる
- 日常的にはパートナーの行動を持って示され、ピアプレッシャーを通じ強化される
顧客ニーズの進化
- 「知見・知恵」から「結果・業績」へ
- 頭のアウトソーサーだけでなく、事業の共同パートナーとしての役割に拡張した
- 複雑化する顧客組織への対応
- グローバル組織、コングロマリット組織に対する全社戦略、横断的アプローチ