^u^の備忘録

備忘録 印象深い日々の出来事や、気付き等を記す

プロジェクトマネジャとして初めての山場を越えたので、PJを振り返る

プロジェクトマネジャの部署に配属されて、これまでは小さなPJのPM・もしくは大きな規模のサブPMを任されてきたけれど

初めて数千万規模の海外PJにPMとしてアサインされ、約半年。やっと山場を越えられた。前向きな気持ちで心が満たされている今のうちに、心境をまとめておく。エンジニアとしての技術面での話と、PMとしてのマネジメント面に分けて考える。

 

 トピック

  1. 良かったこと/技術面
  2. 良かったこと/マネジメント面
  3. 悪かったこと/技術面
  4. 悪かったこと/マネジメント面
  5. Summary・今後に向けて

 

1. 良かったこと/技術面

  • 人材不足のため、自身もエンジニアとして業務を遂行する必要があり、詳細設計まで細かく関与した結果、スキルが高まった
  • 特にOSI参照モデルL3以下の知識・経験が蓄えられた
  • 海外拠点のサーバルームにて、実際に物理作業を手伝ったり、ローカルベンダの仕事ぶり(=いかに雑な仕事ぶりなのか)を目にして、海外PJならではのヒヤリハットな箇所を認識できた
  • 様々な問題のトラブルシューティングを現場でおこない、ノウハウがたまった
  • 事前にスコープ外の機器に関するマクロを準備していたことで、トラブルシューティング時に即座に対応できた

 

2. 良かったこと/マネジメント面

  • 現地お客様のITスキル・ITシステムへの考え方・ベンダへの期待等を、直接現場でコミュニケーションを取ることで理解できた
  • UATで、お客様が具体的にどのようにテストを実施しているのかを知れた(=本社のお客様がしっかり管理していただけないと、UATはめちゃくちゃ適当に実施している。ただ現地お客様としては適当にやってるという意識は無いため、見極め/切り分けはベンダ側で先導した方がスムーズ)
  • 予定していた出張中のスケジュール、全工程をオンスケで進めることができた。予備日の設定もちょうど良かった
  • 日本のお客様との打ち合わせ前に一人でリハーサルした問答内容は、実際に打ち合わせの際にディスカッションになることが多く、想定外の質問は少なかったので、お客様との関係を良好な状態でPJを進めることができた
  • めんどくさい業務は基本的に自分が引き受ける様にしていたが、他のプロジェクトメンバは、そのぶん自分の責任を期待より高く果たしてくれた
  • 現地お客様・本社のお客様・現地弊社スタッフ・本社の弊社スタッフ全員と良い関係でPJを進めることができた。心の中でこっそり目標にしていた"PJの後、みんなで美味しいお酒を飲める関係でPJを進める"を実現できた。※これが一番嬉しい!!!

 

3. 悪かったこと/技術面

  • 検証に関して、先輩に全てをお任せしてしまい、自分から積極的に関与しなかった。そのため、お客様から指摘されるまで、報告書の誤りに気づけなかった
  • 本番まで設計ミスに気づかなかった、商用環境に移行してから。日本側からテストを実施する思想が抜けていた
  • 現地弊社スタッフとの技術面でのディスカッションを、先輩に進めてもらう時があった。本来であれば、自分がリードして相互理解を進めていくべきであった
  • エンジニアに説明してもらった技術の内容を復習せずに忘れてしまい、何度も同じ質問をしてしまっていた

 

4. 悪かったこと/マネジメント面

  • ローカルベンダ起因の課題が大量に発生し、一部お客様への影響も出てしまった。ローカルベンダとは、現地弊社スタッフを経由したコミュニケーションになるわけで、現地弊社スタッフのマネジメントが不十分であったと言える
  • 弊社都合で何度も工事日リスケをしてしまった
  • 工事用のツールを使用してもらう様に現地弊社スタッフに依頼していたが、事前説明が不十分だったために、工事に時間がかかってしまっていた
  • 日本の弊社スタッフの一部に、パフォーマンスが低い人がいたが、その人に対して少し辛辣な対応をとってしまった。多分本人も気づいていると思う

 

5. Summary・今後に向けて

Summary

  • まだPJは続くけれど、一旦は山場を無事大きな課題なく越えられて、本当に良かった。反省する点はあれど、全体的にはうまくいったと言える

今後に向けて

  • 数千万規模のPJ・特に海外PJであれば、面倒な業務はできる限り自分で担当する方針でいく。お客様との折衝や現地法人との連携は当然として、その上で仔細な業務も実施することで、結果PJ全体を見通せる様になるので、PJの進捗がスムーズになる。一方で、エンジニアリング部分は、メインは他のメンバに任せて集中してもらう。
  • 誰かを経由して入手した情報には"信ぴょう性が無い"ことを認識する。その情報の根拠を合わせて提示する様要求する。特に現地お客様からのクレーム、ローカルベンダの作業完了報告等は、基本的に誤ってる。
  • 自分にもっと自信・経験がつくまでは、お客様打ち合わせ前の一人リハーサルを続ける
  • 専門性をこれからも身に付けたい、かつ海外PJでは出張時に間違いなくエンジニアリングスキルが試されるので、引き続き設計にも積極的に関わる
  • 検証にほぼ関わらなかったので、次回事前検証するPJに携わる場合は、積極的に関わる

 

また、上記1~5には含まれないものの、今回「弊社がお客様から選んでいただける価値は、人なんだな」という気づきを得た。というのも、出張期間中に様々な想定外の課題が発生したが、その影響を最小限にとどめてオンスケで完了できたのは、弊社スタッフの活躍があったからだった。

柔軟な設計変更ができる高い技術力や、お客様の思想/文化等まで理解した上での方針策定、経験で培われた確かなノウハウが組み合わさった結果であった。

逆に言えば、この魅力がないと、競合他社と比較して値段の高い弊社を選ぶ理由は無いだろう、と実感した。

そう思うと、PMとして手腕が問われる点は、いかにメンバが強みを発揮して、高いモチベでPJに取り組める様にPJを推進できるか?というのも1つ大事な点だろう。…これより先は、帰国後にゆっくり振り返ろう。

 

以上