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636の備忘録

備忘録 印象深い日々の出来事や、気付き等を記す

本の感想「ハダカデバネズミー女王・兵隊・ふとん係」

○概要

ハダカデバネズミの生態が描かれている本。

珍妙な容貌のこのネズミは、外見だけでなく暮らし方も独特であり、1つの群れの中に女王・王様・兵隊・ふとん係と明確な階級が存在している。

著者はハダカデバネズミの研究者として、ハダカデバネズミを実際に飼育し、そこから得られた知見が紹介されている。

 

○感想

めちゃめちゃ面白い本だった。ハダカデバネズミの大きさはハムスター程度の小さな生物なのに関わらず、高度な社会体系を築いて生活していることに驚かされた。

哺乳類で唯一「真社会性」を持つ種であり、女王のみが子孫を残すことができる。「個」の遺伝子の生存よりも「種」の遺伝子の生存を重んじて行動するよう、プログラムされているなんて、感情を持つ生物には酷なシステムだなと思う。

また、階級が上の個体ほどより多くのストレスを感じているという研究結果も興味深かった。ハダカデバネズミの階級は後天的に決定されるものであり、個体の実力によって変動するのだが、立場が上になるほど悩みが多くなるとは、人間と似通っている。

人間の仕事も、非創造的で定型的な仕事は、報酬は少ないけれどその仕事を遂行することに対して掛かるストレスは軽いものが多い。一方で創造的で非定型的な仕事は、もらえる報酬は多いが、いろいろなスキル(ロジカルシンキングやコミュニケーション等)が求められるため、結果としてストレスの負荷も高くなる。

ちっぽけでグロテスクなこのネズミに共感する部分は、他にもいくつかあって、この本を通じてハダカデバネズミのことをもっと好きになった。

 

ここ一か月ほどは資格の本ばかり読んでいて、興味ある分野の読書が進んでいない…まだ社会一年目だから今は知識をためるべき時期で、読書よりも勉強を優先するのは当然だけど、時間の使い方を工夫して読書の時間を増やしたい。