本の感想「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」
○本との出会い
「ガダルの豚」を読み、あまりの面白さにamazonレビューを読んでいた所、著者の中島らもさんには熱狂的なファンが多いことが分かった。
私もだんだんとらもさんに興味がわき、ついにらもさんの自伝であるこの本の購入に至った。
○内容
らもさんの学生時代~アル中になって死にかけるまでの半生が、おもしろおかしく描かれている。間違いなく話を盛っていると思う。
それほどまでに、波乱万丈で行き当たりばったりな人生を歩んでいる。
○特に印象的だった箇所
<1つ目>
本格的なヤク中・アル中な点。わたしの価値観で表現するならば、クズ という言葉がぴったりではと思う。
それほどのダメ人間ぶりを赤裸々に綴っている。
にも関わらず、めちゃくちゃ面白い本を書くため、ダメな点も愛らしく見えてしまう。
まるで、ヤンキーが電車で席を譲るのを見かけたときの感情のゆらぎのようなものを与えてくれる。
<2つ目>
大阪の一昔前の高校生の姿にカルチャーショックを受けた点。
この違いが地域性によるものなのか、世代によるものなのかは分からないけど
天下の灘高の生徒が学校内でヤクをきめている日常なんて、信じたくない。
○まとめ
ぱぱっと流し読みし、クスクス笑ったり青春時代を懐かしむことに適した本であり、頭を悩ませることもない。
らもさんが好きな人にはぴったりの本、らもさんに興味がない人には他の本を薦めたくなる、そんな本だと思う。