^u^の備忘録

備忘録 印象深い日々の出来事や、気付き等を記す

本の感想「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」

〇概要

40代独身バリキャリ女性の著者が、周りの未婚女性と話し合った結果出された「私たちはプロポーズされない理由101こ」を紹介する本。

今の自分は

「付き合っている彼と結婚したい、恋愛はもういいから身を落ち着けたい欲望」と、

「本配属先された部署で、ものすごい仕事を頑張っていきたい意志」が

混在していて悩むことがよくあるけれど、職場に女性社員はほぼいないし、唯一同じグループにいる女性社員は課長さんで気軽に話をできるでは無い。ロールモデルが見つからないので、この本を一つの女性の生き方として参考にしようと手に取った。

 

〇感想

書中で挙げられる101理由のうち、男友達からよく言われる「そんなんだとモテないよ」という指摘と合致するものが半分以上を占めていて、あいつの発言て一般的な男性目線をきちんと反映した内容だったんだな…と気づかされたのが一番の収穫だった。

これからはあいつの発言を素直に受け止めて、直せるところは意識して改善していこう。直せるところ、あんまり無いだろうけど。

 

 

 

wifiの調子が悪いため続きは今度

本の感想「戦後日本経済史」

 

●概要

☆本との出会い

ライフネット生命社長の岩瀬さんによる「社会人一年目の教科書」に、社会人の教養として読むべき一冊と推薦されており、ブックオフでたまたま見かけたので買ってみた。


☆著者
野口悠紀。
1964年に大蔵省に入省し、在職中にイエール大学で経済学の博士号を取得。
現在は経済学の分野で大学教授を務める。

 

☆論旨
高度経済成長、バブル崩壊、その後の日本経済のプレゼンス低下…
なぜ戦後の日本経済は一度隆盛を極め、現在は衰退してしまっているのか?
この本では、その原因を「WWⅡ中に構築された戦時経済体制」が
現在に至るまで日本をガチガチに固めているからだと主張している。

というのも、
一般的な見解では、戦時下の経済体制はGHQにより解体・改新されたと考えられているが
GHQの影響力は表面的なものに留まっており、根本の実態は変わらなかったのではないかと著書は考えている。

大蔵省で日本経済の中枢を内側から見た経験と
海外で経済学を学びグローバルな目線から日本経済を俯瞰した経験を
併せ持つ著者だからこそ、見えてくる視点で日本経済の未知の一面が描かれる。


●感想

すごい面白かった。

日本語の表現力が多彩で、
更に事実や分析だけでなく著者自身の心情も交えて記述されているため
決して小説ではないのに関わらず、登場人物に感情移入したり、自分がバブル時代に生まれていたら、どう生き延びただろうか?と想像をめぐらしたりと
教養が深まる面白さ+読み物としての純粋な面白さを同時に味わいながら読み進められた。

難しい用語はそんなに出てこず、また出てきた際には丁寧に解説されているので、高校である程度日本史を真面目に受けて、日ごろ新聞やニュースに目を通している人ならば、サクサク読めると思う。

また、以前読んでいた城山三郎の「官僚たちの夏」のモデルとなった人物と著者が通産省の面接で関わり合いがあったエピソードを発見したときには、点と点が繋がった嬉しさがあり静かに興奮してしまった。

 

以下に、特に印象的だった話題をあげておく。

・GHQの財閥解体の効力は大したことなかった説
…財閥の構成要素は1.同族経営 2.市場の寡占化 によるものであり、GHQによる財閥解体によって1.同族経営に関しては解消されたものの、銀行中心の間接金融の経済体制は戦前と変わらず、財閥のグループ企業による市場支配も継続され、2.市場の寡占化については戦後も引き継がれた。
さらに、財閥の同族経営解消は終戦前から三井系ではすでに実施された方策であった、具体的には、三井家と経営専門集団化には軋轢があり、三井財閥で実験を握った池田成彬は1936年までに三井高公以外の同族をすべて引退させ、「三井家はあらゆる事業から名前を没し、三井という名は社会公共事業や慈善事業といった方向にのみ用いればよい」とした。

このように、GHQの財閥解体は日本経済の本質の改変にまで迫れなかったし、同族経営解消はGHQがテコ入れしなくても、勝手に進んでいた流れだったと本では主張されている。

 

・GHQの公務員改革は語学力に左右された説
公職追放された軍以外の官僚は、内務省がほとんどで、大蔵省では総勢9名にとどまり、戦時中の人事がその後も連続した。というのも、占領軍が考えた当初の解体対象は内務省・大蔵省・文部省だったのだが、大蔵省は巧みな英語使いの折衝によって解体を免れ、一方で内務省は内政メインのため英語を使える人が少なく、交渉がうまくいかなかったのだと言う。
また、戦後異例の超スピードで軍需省からか名前を変えた商工省は解体のターゲットにもあげられなかったそう。

このエピソードの他にも、日本語と英語のあまりに大きな言語の壁により、官僚たちがいかに上手く立ち回りGHQの介入を回避していたかが描かれている。

私のイメージでは日本は敗戦国としてGHQに徹底的に改革されたんだと考えていた

けれど、この本では、言語の壁・思想の違い・官僚たちの折衝力によって、実態は戦時下の体制・信条がそのまま引き継がれていたのだと書かれており、非常に新鮮な視点だった。

 

田中角栄の人心掌握術
…著者の野口さんが大蔵省に入省した当時、大臣を務めていたのは後の総理大臣田中角栄だった。
その入省時の訓示で述べられた一言は「諸君の上司にはバカがいるかもしれん。意見を理解してもらえないときは、遠慮なく大臣室に賭けこめ。おれが聞いてやる。」であり、この挨拶を聞いて著者は一瞬で心をつかまれたと記述している。
当時の田中角栄は45歳で大蔵大臣に就任したが、これは史上最年少であり、真にカリスマ性のある人であったそう。日本列島改造計画により、まだ自動車など普及していなかった時代に、道路を日本中に整備した先見の明も称えられている。
こういった記述から、野口さんは田中角栄のことをよほど尊敬しているのだと感じられる。


…ここまでは、本の冒頭で語られた話題であり、高度経済成長やバブル経済等のディープな話題がのちに続いていく。
ただ、まだ自分の中に消化できていない部分が多いので、ひとまずはここで一旦備忘録は止めておく。

このまま放置すると本で読んだことを忘れてしまいそうなので、時間に余裕があればもう一度読み直して、「戦後日本経済史その2」を書きたい。

本の感想「いつまでもショパン」

●概要

中山七里著のクラシック音楽ミステリー。

ただ、ミステリーと言ってもこの物語の主題は謎解きや殺人ではなく、「ショパンの音楽の美しさ」、また「ショパンコンクールを通じて描かれる青年の成長」といったところがメインである。

音楽の描写が非常に美しいので、youtubeで実際に登場人物が奏でる音楽を聴きながら読み進めるとよりイメージが具体的になり楽しいのではないかと思う。

 

●感想

ショパコンに関する漫画はピアノの森以来だけれど、「ポーランドショパン」ってどんなショパンなのか、ますます気になる…。一度ワルシャワに行ってコンサートを聴きたいなあ…。

 

ストーリーは面白かったけれど、二度目読みたいとまでは思わないかな、という印象。

頭を使わずに読めるので、待ち時間の暇つぶし等にちょうどよさそう。新幹線の乗り口近くの本屋に置いてあったら適当だと思う。

「具体的」に「定量的」に思考し実践する

会社の新入社員研修を終え、明日から本配属の部署に出勤する。とうとう本格的に仕事が始まる。ということで、自分のこだわりについて、ブログを利用して意識付けをおこなっておく。業務に忙殺され忘れてしまわないように。

 

自分のこだわりは「具体的」に「定量的」に思考し実践すること。

 

PDCAサイクルを今後の社会人生活の中で回し続けていくことになるが、4つのプロセス全てにおいて、形容詞等のボンヤリとした言葉(例:「しっかり」「頑張る」)を使わずに、明確な数値に基づいて取り組んでいきたい。

何故なら、私はずる賢く怠け者であるため、ボンヤリとした行動目標を掲げてしまうと、自分をごまかして何となく目標を達成した気分を演出し、だらけてしまうため。

できるだけすべての目標を具体的に、定量的な指標に落とし込み、それらの達成度も数値で評価し、未達成の目標に対する対応策もひたすら具体的に、定量的に示す。

 

また、もう一つの理由として、自分の取り組みを正しく周りに発信する目的もある。

部活の経験から、他部門の人に自分たちの取り組み・自分たちの意思を伝えることの難しさを実感してきた。理解をしてもらえないと、協力を引き出すことができず、人を巻き込み物事を成し遂げることができなくなってしまう経験が何度もあった。

よって、相互理解を深めるためには具体的に定量的に、相手に理解してもらえる情報発信を心がけることが大切だと思う。

会社においても恐らく共通のことが言えて、例えば以下のような状況で役立つはず。

・上長に自分の取り組みを正当に評価してもらう

・チームメンバーの取り組み状況を正確に把握し、プロジェクトを円滑に進める

・お客様にプロジェクトの状況を理解いただき信頼していただく

 

すぐに逃げたくなる自分を戒め、成長するために、このこだわりは常に心のど真ん中に置いておく。

数か月後、もしくは一年後の自分がこの記事を読んで恥ずかしい気持ちに襲われないよう、自分をごまかさずに真摯に仕事に取り組む!

本の感想「火車」

●概要

宮部みゆき著のミステリー。超有名な本なのであらすじは省略する。

 

●感想

物語の終わり方が宮部みゆきらしい一冊だった。

ウェイトトレーニングのインターバルに読み進めていたため、一週間に数回と飛び飛びになってしまったが、ちょうどよいボリューム・話の複雑さであり、話についていけなくなることも無く、十分楽しめた。

また、私にとっては生まれた時から当たり前に存在していたクレジットカードという存在について、改めてそれが社会に与えた影響等を意識するきっかけを得たことは新鮮に感じられた。

 

最近は技術書ばかり読んでいて、小説や教養本と離れてしまっていたが、やはりこちらの本のほうが楽しい。ブックオフのGWセールで気になっていた本をゲットできたので、トレーニング時間に楽しもう。

本の感想「入社1年目の教科書」

●概要

社会人としての心構えを説明した本。ライフネット生命社長の岩瀬大輔さんが書いたもの。

同社の共同経営者の出口治明さんの本(世界史)も面白くて、いつか岩瀬さんの本も読みたいと思っていた。

 

●感想

周りの人から何度もお薦めされたので買ってみたが、買ってよかったなと思う。

文書は分かり易く書かれているので読みやすい。また、内容についても納得・共感し勉強になるものだった。

 

というのも、これまでの集団生活の中での失敗や、尊敬する先輩の行動等を振り返りながら読んでいくと、「うんうん、そうだよな、こういうことは仕事においても同じなんだな…」と通ずるものが多かった。例えば、「挨拶は元気に大きい声で」とか「相手との距離を見誤らない(=たとえ年下でも不用意にタメ口で話さない)」だとか。

一方で、これまでの部活や研究とは違う、仕事の流儀について新たな発見もあった。例えば、「仕事は総力戦」というもの。これは、仕事はチームの総力戦でやるのものなので、自力で100点を目指すのではなく、最初は50点でもいち早く素案を提出し、周りのソースを総動員して100点を目指せ!という意図の言葉。

部活では時間に余裕があったので、一つ一つにじっくり取り組んで、自力でできるだけ高い得点を目指していたけれど、その進め方では仕事を回すのは難しいかもしれない、ということだと思う。

 

本当に参考になったので、特に自分が苦手な項目については手帳にまとめてみた。

また4月を迎えてからも読み直して、改善できているかチェックする。

シャチのコミュニケーションと諸々

先日、私の大好きな生物の一つである、海の王者・シャチのコミュニケーションに関する講演を聞く機会があった。

もともと哺乳類が好きで、小さい頃から図鑑を図書館で読み耽ったり、誕生日プレゼントは犬の生態解説書だったりと、哺乳類オタクの私にとってすごく面白かった。最近は気の合う哺乳類好きの友人ができたので、彼にこの講演の知識を披露すべく、話を整理しておく。

他にもオオカミやユキヒョウやハダカデバネズミについて今後まとめよう。

 

1.シャチとは?

シャチとは、クジラ類のハクジラ亜目に属する種の1つである。

クジラ類は「ハクジラ亜目」と「ヒゲクジラ亜目」に分かれるのだが、後者の「ヒゲクジラ」は私たちがクジラと聞いてイメージする「大きくて、オキアミをいっぱい食べる心優しい?クジラ」を指す。例えば、シロナガスクジラやザトウクジラ。

一方で「ハクジラ」とは、イルカやシャチが代表的で、ヒゲクジラがヒゲでオキアミを食べるのに対して、ハクジラは名前の通り"歯"を持ち、魚やアザラシを主食とする。

このハクジラの中で、大人になると体長9mにも及ぶ巨体に成長し、非常に高い頭脳を持ち、複雑なコミュニケーションを実践する種こそ、シャチである。

 

2.シャチの生態 ― 家族

 シャチは血縁の繋がりが非常に強い。メスは一生を自分が生まれた群れの中で過ごし、オスは他の群れのメスと出会うために群れから離れ出張するものの、任務を果たせばまた元の群れに戻り、家族と過ごす。つまり、群れのメンバーは皆が濃い血縁関係を持っている。そのため、シャチの遺伝子には多様性があまり無いらしい。

交尾は同じグループ内のオスとメスではおこなわれず、出張中のオスが別のグループと遭遇したときにおこなわれる。

子育てはグループで協力しておこなわれる。子供は母の言葉を真似して発声の練習をし、群れの他の大人たちにも教えてもらいながら、何年もかけて一人前に鳴けるようになる。

 

3.シャチの生態 ― 狩り

シャチは非常に知能が高く社会的な生物であるため、狩りの方法にも複数の種類がある。代表的なものが「シャチの弁当持ち」、「追跡型」、「オルカ・アタック」の3つ。

「シャチの弁当持ち」は、獲物の四方を並走(並泳)しながら囲み、機を合わせて一斉に襲うという手法。この手法において、獲物となるミンククジラ等はシャチに囲まれた恐ろしさで縮み上がってしまい、逃げ出そうともしない場合があるらしい。

「追跡型」は、サバンナでチーターが獲物を全速力で追いかける狩りを、そのまま海中で実践した形。時速50kmくらいで泳げるそうで、オス数頭で追いかけることが多いらしい。

「オルカ・アタック」は、氷上のアザラシに対する手法。数頭でタイミングを合わせて動くことで大きな波をつくり、その波で海上の氷を傾けて、アザラシを海に落とすというもの。

また、子供に狩りの練習をさせるために、とどめを刺す手前で攻撃の手を緩める習性があることも広く知られている。(獲物にとってはいたぶられる様なもの)

 

4.シャチのコミュニケーション

上述したように、シャチのコミュニケーションは非常に高度である。その高度なやり取りを実現するために活用されているのが”声”である。

何故なら、海中では音波が陸上よりも速く伝わり、一方で陸上よりも視覚が鈍ることから、声によるコミュニケーションが有効であるためだ。

イルカと同じく、目的に応じて2種類の声を使い分ける。一つは「コール」と言い、仲間とのコミュニケーションに用いる。もう一つは「クリック音」と言い、用途はエコロケーションである。このクリック音の精度は非常に高いそうで、対象物の距離測定だけでなく、成分等も認識できる。

また、コールの種類が多様なことも特徴である。イルカと比較しても、より多様なコールを使い分けて、複雑なコミュニケーションをとるのがシャチである。シャチがイルカよりも知能が高いと言われる所以はここにあるそうだ。

このコールには方言があり、群れによって意味が異なる。赤ん坊は、まずお母さんの声を真似て発生方法を学び、その後は群れの他の大人たちのコミュニケーションを参考にして、何年もかけて声の練習をする。

 

 

だいたいこんな感じのことを聞いたと思う。楽しい講義だった!