636の備忘録

備忘録 印象深い日々の出来事や、気付き等を記す

本の感想「LOVE理論」

●概要
水野敬也著 モテない男性向け恋愛マニュアル本。
著者の経験に裏打ちされたトンデモ極論を柱にして、ギャグ要素満載ながら、実用的なモテテクを紹介している。

●感想
夢をかなえるゾウを中学生の時に読んでから、著者の水野さんに好感を持っており、中でも男性向け恋愛マニュアル本には特に興味があったので買ってみた一冊。1年前に買って、今回2周目。
女の私が読んでも、この本に書かれてることを実践してる男性はモテるだろうな〜と感じられるので、周りの偏屈な非モテ男たちに推薦してみようかなと考えている。
先天的なモテ(顔面偏差値や生まれもっての勝組オーラ)を持たない男が、後天的にモテを獲得しようとするならば、非常に参考になると思う。

また、この著者のトバし方がものすごいため、一体中高生活でどんな黒歴史を歩んできたのか気になり経歴を調べてみたら、なんと東海高校出身だった。
周りの東海高校OBの振り切れぶりを見てきた経験から、この学校で青春を過ごすとこうなるのだな…とものすごい納得した。

女が読んでも、男が女にアプローチする心積もりを学べる参考書として役立つので、今後も笑いたくなった時には読み返そう。

本の感想「帰ってきたヒトラー」

○概要

現代にタイムスリップしたナチス指導者ヒトラーが繰り広げる、コメディ風刺物語。

敗戦し、自殺間際の彼は、ある日気が付くと2011年のベルリンにタイムスリップしてしまった。そしてヒトラーの物真似芸人と勘違いされ、お笑い番組に出演する。ヒトラーは大まじめにナチ主義を主張するのだが、視聴者はそれをアンチ・ナチ主義の下の皮肉ギャグとして受け取り、それが大ウケする。カリスマ性のある彼に大衆は魅了されていき、ヒトラー現代社会でもスターへと躍進していく。

 

○感想

これはかなり面白かった。

世界史はあまり詳しくないために、作中のナチスの幹部陣の名前等がすんなり入ってこなかった点は煩わしかったものの、時に笑いながら、時に考えさせられながら、サクサク読めた。

ヒトラーはコロホーストに代表される「冷血」「極悪」といったイメージだが、そんな残忍な彼が何故ドイツ国民の人気を博し、選挙で選出されたのか。そして、何故あんな殺戮政策をとったのか。それらの疑問に対してこの小説は、ヒトラーの人間臭く魅力的な内面を描くことで、一つの解釈を与えてくれる。

高校生くらいの知識があれば十分楽しめる内容だと思う。

 

これまで歴史の勉強や本を読んできた中で常々感じてきたのは、「勝者が正義」ということで、ヒトラーにおいても該当するのだなと感じた。

というのも、歴史は勝者によって紡がれるものだから、敗者のドイツ・日本・イタリアたちの指導者は悪者として記される。

ヒトラーユダヤ人を虐殺することが目的だったのではなく、戦争で勝つための戦略の手段だったと思う。(これまでの拙い知識で判断しただけで本当のところは分からないが)

そしてホロコーストの残忍さは想像もできないくらい酷いものだと思うが、ヒトラーだけでなく世界の至る箇所で弱者への圧政は実施されており、例えばアメリカにおける黒人奴隷や先住民への侵略や、中国における数々の政権交代で犠牲となった一般大衆等、枚挙にいとまがない。

それなのに、何故ここまで言われているのかというと、その理由は戦争からまだ数十年しか経っていないことと、もう一つ、やはりドイツが敗けたことが大きいんだろうなと感じた。

 

本の感想「そして誰もいなくなった」

○概要

アガサ・クリスティ著のミステリー小説。無人島に集められた10名が殺人劇に巻き込まれ、童話になぞらえながら、一人ずつ命を失っていく。この10名の共通点は、過去に法では裁かれない殺人を起こしたことであるというが…

 

○感想

数時間でサクサク読める小説だった。最後のオチは全く予想外で面白かった。

ただ、金田一少年の事件簿でこんな事件を読んだことあるな~という感じであまり新鮮さは無かった。

本の感想「新世界より」

 ○概要

貴志祐介

1,000年後の未来の地球を描いたSF小説。人々は呪力と呼ばれる超能力を保持し、その呪力を日々の生活や仕事に活用し、超能力と密着した生活を送っている。この世界の生物の中には1,000年後とは考えられないハイスピードで進化している生物が多く、中でも化けネズミと呼ばれる種は、ハダカデバネズミが人間ほどの大きさに巨大化・高度な知性を持っており、人間の召使として清掃等の労働に従事するほどである。

この世界は非常に平和で、人々の争いは発生せずに、教育レベルも高く、皆が幸せに暮らしている。物語の主人公・早季たちも平凡な子供として暮らしていたが、ある課外学習がきっかけで、偶然にこの世界がいかに不安定で残酷であるか、その一端を知ってしまう。

やがて引き起こされる世界の崩壊に、早季たちは子供ながら立ち向かってゆく…

 

○感想

かなり長い本で、文庫本で上中下の三部作。ハリーポッター1巻分くらい。普段SFは全く読まないが、あまりに面白くて一気読みしてしまった。戦闘シーンなどでは心臓がドキドキしたし、その日夜道を歩くのが非常に怖くなってしまった。それくらいハマった。著者の貴志さんはホラー小説家のようで、読者のハラハラドキドキを煽るのはお手の物なのだと思う。

SFといっても、宇宙船や地球外の惑星が出てくるわけではなく、まるでドラクエのモンスターのようにおかしな生物がたくさん出てくるくらいなので、ガンダム宇宙戦艦ヤマトを読んだこと無い私でもすんなり読み進めることができた。

また、物語の中核テーマとして、独裁主義と民主主義、自由と束縛、正義と悪等、今の私たちが暮らす社会が抱える倫理問題を射影し、読者に問いを投げかけるので、単純な娯楽小説よりも読んだ後の充実感が高い。

そして伏線の用意・回収が分かりやすくて読みやすいところもお気に入り。ささっと読み進めても十分話の展開についていけるし、小学生でもこの物語の魅力を味わえると思う。

ただ少々長すぎるというか、伏線っぽく書かれているのに結局回収されないままのエピソードがあったり、世界の設定の説明で冗長な部分があったりして、もう少し短くできたのではないかなと思う点はある。

全体としては本当に面白いので周りにぜひ薦めたいい小説。

本の感想「毎日が日曜日」

●概要
城山三郎の本三冊目はこれ。高度経済成長の立役者として、戦後の日本復興の大きな力となった綜合商社マンの現実を描いた作品。
彼らがどう働き、どう生きるか?1人の主人公を中心に、様々な商社マンたちの働く姿を映し出している。

●感想
ジムのインターバルにちょこちょこ読む本にしていたため、毎度前回までの話の流れを少し忘れかけていたこともあり、あまり面白いとは思わなかった。また、本全体がちょっと長い。
登場人物の細やかな心理描写が、まだ働いたことのない私には共感を呼び起こすものではなく、今一ピンと来なかった。
商社で働く人にとっては、こうゆう本を読んでおけば、上司の昔の武勇伝話にノリやすくなりそうなので、彼らにオススメしてみようかなと思った。
私には早すぎた本でした。

Kさんとの話「何で勉強するのか」

●はじめに
学部時代より早6年間、部活のご縁で仲良くさせていただいているKさんと、おそらく学生生活としては最後となるお食事をしてきた。60歳前後のお年に関わらずスタイリッシュで、いつも楽しませてくれるが、この日の話題は「何で勉強するのか」だった。
わたし自身「人生一生勉強」と思っており、この話題についての関心は高く、Kさんとのお話がとても楽しかったので、後々振り返って過去の自分を味わい楽しむための記録として書いておく。

●この話題がのぼった背景 
Kさんは現在仕事の一つとして高校の評議員のようなものをしており、第三者の立場から公立高校を評価する活動をしている。
その活動の中で教員に「(生徒が)勉強する目的は何ですか?」と問うと答えを持たない人が多いこと、更に悪い場合には、あっけらかんと「大学に進学するため」と答える人さえいることに危機感を感じているとのこと。
というのも、Kさんは勉強する目的は大学進学という目先の目標では無く、生きる力を付けるためと考えており、勉強の本質を考えない教員が指導していては、その目的を達成することはできないのではないか?という理由。

●Kさんの意見
このKさんが言う、勉強することで身に付く生きる力とは、具体的には以下3つがあげられる。
・論理的思考力
・教養
・問題解決能力(分析力、計画力、実行力)
もちろん高校の勉強は実学としては活きない科目もあるが、テストや偏差値という全国規模の客観的かつ定量的な指標の上で、どうすれば改善できるかを考え現状と目標の差を分析し、その差を埋める対策を計画し、実践するこの取り組みは、仕事や人生において求められるサイクルと同様であり生きる力として役に立つ。
Kさんに言わせれば「勉強なんて意味無いよ」「大学の偏差値なんて頭の良さに関係無いよ」なんて、勉強したことが無い者が言う馬鹿らしい言葉である。完全に頭の良さと偏差値が比例する訳では無いが、強い相関関係があるのは歴然とした事実である。
という少々過激なものだった。
(もちろん勉強以外の活動でも、スポーツ等、先述したサイクルを回す活動はたくさんあり、それらの活動経験も非常に重要なのは前提として)

●わたしの感想
Kさんの意見を聞きながら概ね共感した。
私の考えでは勉強する目的は、今後自分の人生の責任を自分自身で持つことになるが、その時に迫られるいくつもの重要な選択において、自分にとっての最適解を見つけるために勉強する必要があると認識している。
Kさんのおっしゃった知識・教養や論理的思考力の鍛錬を積むことで、その最適解を見極められるようになる。一方で勉強をしない人は、選択時に参考にする基準や考え方が分からずに、「なんとなく」や「気持ちいいほう」というぼんやりした選択をしてしまうことになる。
実際に、自分の経験においても選択を後悔した時というのは十分な情報収集や検討していなかったことが原因だったし
自分の周りを見ていても、浅はかな行動をとる人は勉強する姿勢の無い人ばかりだなと感じるから。

ただ、だからといって、勉強の目的が生きる力をつけるため何ていう重々しいもののみであったら、それはそれで勉強がしんどくなってしまうし、抽象的なものなので成長の実感を感じる機会が少なく、生きる力を付けたいと高い意欲を持続させることは難しい。
なので、普段は単純に新しいことを知る楽しさや問題を解けた時の嬉しさ、勉強している自分カッコいい、といった内発的動機を主体に勉強を続け、時々、何気無い会話や友達とのアツい議論の中で、教養や論理的思考力の高まりに気付かされる。というのがバランスが良いと思う。
最近は良い年で社会人となる間近なのもあり、よく結婚後や子供を授かった時を想像するのだが、子育ての際にも、子どもが勉強の楽しさを味わう環境整備を意識してつくっていきたいと思う。

なんにせよ、事業家兼研究者のKさんから発せられる言葉には説得力があり、改めて勉強は大事だなあと感じ、今後も謙虚な姿勢を持ち、積極的に様々なことに関心を持って勉強し続けねばならないと気が引き締まった良い機会だった。

本の感想「オー・マイ・ガアッ!」

●本のあらすじ
浅田次郎著。ラスベガスのカジノを舞台に繰り広げられるドタバタ痛快ギャグ兼異文化交流兼ヒューマンドラマ。
3人の主人公を中心に物語は繰り広げられ、皆が人生に大いなる挫折をし、絶望を目の前にしている状況の中、ラスベガスで「人生を変えたい」と夢を見る。彼らの人生は、たまたま同じスロット台に隣同士で並んだことから交差し始め、やがて物語はラスベガス、ひいてはアメリカ国防長官やアラブ石油王まで巻き込む一大事と進展する。

●本の感想
この本は非常に面白く、ゆっくり読み進めるつもりが一気に最後まで読んでしまった。中島らもに続く大好きな作者になりそう。
ただ読み終えて少し日にちが経ってしまい、記憶が曖昧になってきてしまった。今思い出せる中でお気に入りな点は

1) 作者の好みや主張が存分に全面に出ていること
私は作中に作者の人間臭さや意見が感じられる作品が好きなのだが、この本はドップリと浅田さんのラスベガスへの愛が溢れている。浅田さん自身、自分は旅行代理店の回し者ではないが…と断りを入れているほど、ラスベガスがどれほど人間関係に疲弊した日本人にとって魅力的な場所であり、かつそれほど高額の値段を使わず、短時間で楽しめるのかを語っている。この本を読了してラスベガスに興味を持たないひとは間違いなくいない。実際私もすぐに周りの人にラスベガスの素晴らしさを語り始めている。

2) 物語の構成・ラスベガス文化の描写の質の高さ
伏線の回収やギャグセンスの高さ等は素晴らしく、加えてラスベガスの文化が非常にうまく描かれている。
ラスベガスがつくられた経緯や、経済の生態系解説、サービス精神などニュースや観光本では絶対に分からない、ラスベガスホリックな作者だからこそ描けるものが満載である。
特にお気に入りの文書は、これはラスベガスに限った話ではなくアメリカ全土に言える話のようだが、「アメリカには勝ちしかない。勝つか、それ以外だ。」この一節。
むやみに勝ち負けを決める必要なんか無いんじゃない?という意見が市民権を得ている日本においては全く考えられない発想だなと驚いた。
と同時に自分の価値観はやはり日本国内でガラパゴス化していることへの悲しさに浸り、もっと世界を知りたいと切に思った。今年から社会人になるが国外への出張・転勤は意欲的に所望しなければ。

何はともあれ、総じて面白い本だった。
そんなに真剣にならなくても、概ねギャグ小説の心積もりで読み進められるので、暇潰しとしてサクッと読むのに最適なkindleで買って正解だった。
(私の稚拙な頭では、城山三郎などの重い内容や、哲学などの難しい内容の本はペーパーブックで読まないと、頭に入らないため)